こんにちは。サメハダです。
パート1に引き続き、TQQQの最適な利確幅に関するデータ分析です。
今回は、インヴァスト証券が提供するビルダーでのバックテスト結果を分析し、戦略に繋げたいと思います。

宜しくお付き合いくださいね!
ETFビルダーを使ったバックテスト
結果と結論
利確幅を1ドル毎に変えて損益をシミュレーションを行いました。結果は次のとおりです。

利確幅(ドル) | 期間損益(円) |
---|---|
1ドル | 129,689円 |
2ドル | 164,729円 |
3ドル | 187,346円 |
4ドル | 203,744円 |
5ドル | 208,206円 |
6ドル | 211,906円 |
7ドル | 219,243円 |
8ドル | 224,307円 |
9ドル | 230,021円 |
10ドル | 235,924円 |
11ドル | 242,500円 |
12ドル | 250,570円 |
13ドル | 262,523円 |
14ドル | 269,748円 |
15ドル | 277,234円 |
16ドル | 287,112円 |
17ドル | 294,618円 |
18ドル | 296,561円 |
19ドル | 306,062円 |
20ドル | 306,074円 |
21ドル | 312,622円 |
22ドル | 309,896円 |
23ドル | 313,272円 |
24ドル | 317,283円 |
25ドル | 315,672円 |
26ドル | 321,345円 |
27ドル | 324,200円 |
28ドル | 327,393円 |
29ドル | 325,577円 |
30ドル | 328,051円 |
- レンジ幅・・・100ドル
- 本数・・・100本
- 数量・・・1口
- スタート価格・・・114ドル(調査時の最高値が114ドル付近でした。)
- 利確幅・・・1ドル~30ドル
- カウンター値・・・▲1ドル~▲30ドル

利確幅とカウンター値を1ドルずつ動かしたよ!
結果として、期間損益が最も高かった利確幅は”30ドル”で、328,051円でした。これはパート1におけるツール検証の結果と同じです。
比較方法の詳細
トライオートETFの”ビルダー”を次のように設定しました。

ビルダーは100本を超えて設定できないので、手間ですが同じような入力30回行う必要があります。項目の移動はキーボードの”Tab”キーを使うとスムーズです。

慣れるとサクサク入力できるよ!
ロジック設定をして、「シミュレーションを見る」ボタンを押すと結果が表示されます。


今回、「期間損益」として採用したのは、画像左上の数字です。

「発注に必要な証拠金」はどの利確幅でも250,000円と一定でした。
一方、「推奨証拠金」は575,407~646,964円と変動します。これは変動証拠金が「シミュレーション期間の最大ドローダウン率」等を考慮する為です。同じように「期間収益率」もこの推奨証拠金に対する割合であるため変動します。
一般的に、システムが推奨する証拠金よりも”レンジ”と”本数”などから計算できるロスカットレートを基準とし、資金管理・リスク管理を行うことが多いと考えられます。そのため、今回は”期間損益”そのもので比較しています。
インヴァスト証券の証拠金の考え方については別でまとめたいと思います。

期間損益を比較するのはフェアだよね。
結果に対する考察
今回の集計期間は、2019年1月1日~2021年6月18日の2年半です。この期間でTQQQ自体は18.79ドル(2019/1/2終値)から109.22ドル(2021/6/11終値)と5.8倍以上に値上がりしています。

もう一度バックテストの結果を見てみます。

①グラフはきれいな右肩上がりとなりました。パート1でも述べたとおり、強い上昇局面の場合は、利確することによってより大きな値上がりを逃してしまう、ということになります。
これほど顕著に、利確幅が大きいほど期間損益が大きくなるという結果が得られたのは面白いです。ほとんど逆転もしていません。
今回のバックテストでは、30ドルまで試しましたが、31ドル以降も上がるでしょう。おそらく”ガチホして売らない”が最適解になると考えらえるので、利確幅は”設定しない”が正解になるのではないでしょうか。そうなるとTQQQを直接買った方が良さそうです。
②一方、グラフでは見づらいですが、利確幅が小さい方が途中で発生する評価損が抑えられます。多くの評価損を抱えるストレスはかなり強いのでメンタル面で利確幅を考えても良いかもしれません。
- バックテストの結果、利益が最大となる利確幅は30ドル。
- それは過去の相場が上昇局面であったことが要因。
- 上昇局面が続くと予想するなら、利確幅の設定は大きい方が良い。
- ただし、上昇局面が続くと予想するなら、TQQQを直接購入した方がもっと良い。

30ドルは難しいよ~
結局どうすればいいの?
トライオートETF設定戦略に対する考察
- 効率的な利確幅は30ドル超
- ただし、30ドル超にするくらいなら原資産を買った方がもっと効率的
困ったことにこの2つの情報によって、トライオートETFでTQQQを売買しない方が良いという結論が出てしまいそうです。
本当にそうでしょうか。
私はトライオートETFで利益が出ていますし、もっとたくさん買いたいです!
この矛盾を解決するために”自動売買の特性と効用”に着目する必要があると思います。
必ずしも投資で”最大のリターン”を得ることと”最大の効用”を得ることは一致しないのではないでしょうか。
ではトライオートETFの効用とはなんでしょうか。

パート3へ続きます!
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はインヴァスト証券のビルダー機能を使ったバックテストによって、最適な利確幅を検証しました。
バックテストの結果として最適な利確幅は30ドル超でした。
ただ、30ドル超に設定することで葛藤も生じてしまいましたので、次回さらに検証していきたいと思います。
今回は以上です。ではまた!
インヴァスト証券公式HP
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