SSOの最適な利確幅は?/ビルダーによるバックテスト結果【トライオートETF】

こんにちは、サメハダです。

8月に入りトライオートETFではTQQQの新規取引が停止されました。

今回はTQQQに変わる最有力候補の一つであるS&P500ダブル(SSO)について、最適な利確幅を検証したいと思います。

かめ君
かめ君

SSOの利確幅をチェック!

結論:ビルダーによるバックテストの結果

インヴァスト証券取引画面のビルダー機能を使って試算した結果がこちらです。

内容をご説明します。

S&P500ダブル(SSO)とは

S&P500ダブル(以下、SSO)について簡単におさらいしましょう。

SSOは米国株式指数S&P500の2倍の変化率の値動きとなるように設計されたETFです

S&P500にそのまま(1倍で)連動する商品はSPYです。こちらもトライオートETFの取り扱い銘柄として用意されています。

インヴァスト証券HPより

TQQQとSSO

TQQQとSSOはどちらも米国株式指数に連動するレバレッジETFです。

違いは、①原資産と②レバレッジ比率です。

銘柄名ティッカー原資産レバレッジ比率
ナスダック100トリプルTQQQナスダック1003倍
S&P500ダブルSSOS&P5002倍

ナスダック100については、一般的にS&P500よりも激しい値動きとなるのが特徴です。

インヴァスト証券HPより

バックテスト

シミュレーション方法

シミュレーションはインヴァスト証券の提供のビルダー機能を使って行いました。

シミュレーションのパラメータ
  • シミュレーション期間・・・2019年1月1日~2021年7月31日
  • レンジ・・・100㌦(30㌦~130㌦)
  • 数量・・・1口
  • 利確幅・・・1㌦~30㌦の1㌦刻みで30通り実施

シミュレーションは2019年まで遡ることが可能です。この期間の最高値は127.03㌦(2021/7/29)、最安値は32.57㌦(2020/3/23)でした。ちょうど30㌦~130㌦の100㌦幅にチャートが収まります。また、トラップ数を100本に設定することで、トラップ幅が1㌦になるので、わかりやすいに設定にできました。

結果

結果は次の通りです。きれいな右肩上がりとなりました。

利確幅期間収益率期間損益推奨証拠金発注に必要な証拠金
1㌦13.21%72,425548,602280,000
2㌦16.41%91,546558,175280,000
3㌦17.23%98,348570,887280,000
4㌦18.52%105,979572,461280,000
5㌦19.60%113,101577,100280,000
6㌦20.41%118,414580,334280,000
7㌦21.32%124,321583,123280,000
8㌦21.97%128,311584,086280,000
9㌦23.39%136,646584,418280,000
10㌦24.18%142,099587,676280,000
11㌦25.04%147,720590,161280,000
12㌦25.66%152,095592,859280,000
13㌦26.45%157,497595,580280,000
14㌦28.05%167,039595,580280,000
15㌦29.04%173,451597,316280,000
16㌦29.71%178,485600,803280,000
17㌦31.47%189,064600,803280,000
18㌦32.72%197,167602,665280,000
19㌦33.99%205,508604,639280,000
20㌦35.08%212,906607,025280,000
21㌦36.01%219,429609,410280,000
22㌦37.02%226,478611,795280,000
23㌦37.91%232,801614,214280,000
24㌦38.84%239,535616,744280,000
25㌦39.04%242,917622,351280,000
26㌦40.47%251,861622,351280,000
27㌦41.06%256,722625,317280,000
28㌦41.70%261,982628,298280,000
29㌦42.30%267,045631,390280,000
30㌦42.76%271,313634,592280,000
単位は円

利確幅が大きいほど利回りが大きいという結果が得られました。

結果の考察

TQQQとの比較

利確幅が大きいほど利回りが高いという検証結果は、過去に実施したTQQQにおけるシミュレーション結果と同じものでした。

タコさん
タコさん

TQQQの利確幅検証についてはこちらをご参考ください!

上昇相場における利確幅を考える

トライオートのTQQQはこれまで高いの利回りを達成してきました。それは自動売買の仕組みというよりは、TQQQ原資産そのものの価格上昇による効果が大きいです。実際、原資産はここ数年で何倍にも上昇しており、自動売買よりも現物を保有した方がリターンが大きいです。

同様に、SSOはTQQQよりレバレッジが小さく、GAFAMの保有比率もTQQQより少ないですが、それでも大きく上昇してきました。

このような価格チャートでは、自動売買による小まめな利確よりもガチホの方がリターンが大きいようです。

Invest Navi by FISCOより
考察①
  • SSOも直近はガチホの方がリターンが大きい

バックテストの結果の見方

なお、シミュレーションにおける100ドルというレンジですが、あくまでバックテストだから設定できたものです。通常は現在価格の周辺にトラップを仕掛けるため、同じ資金においてはシミュレーション結果よりも多くのリターンが見込めるはずです。

また、確定利益の再投資や一時的に発生した未可動部分のトッピングによって、利回りを高める手法もあると思います。しかし、2年7か月で100ドル近く上昇する相場では、そのような手法で高めたリターンは誤差の範囲であり、やはりガチホの方がリターンは高いと考えます。

したがって、実際の投資結果の利回りや期間収益の水準はもっと高いかもしれませんが、今回のバックテストの結果は、利確幅の比較においては正しい序列を示していると考えます。逆に利確幅の優劣を図るなら今回のように期間を大きくとった方が大局を示した結果が得られると考えられます。

考察②
  • バックテスト結果は相対的な序列を示す。

2倍のSSOでは利確幅が大きい方が利回りが高いという結果が得られましたが、1倍のQQQではどうでしょうか。

おそらく、1倍でもQQQは大きく上昇しているはずなので、やはり自動売買よりもガチホの方が利回りが大きいと予想しています。この辺は別途考察したいと思います。

自動売買の利確幅の考え方

自動売買において利確幅はどのように設定するべきでしょうか?

過去実績に基づいて最大リターンを追求すると利確幅は大きくなってしまいます。

一方で、利確幅を小さくするとリターンは減るかもしれませんが、利益確定の頻度が増えます。横ばいや下落局面では、利確幅が小さい方が有利です。

TQQQの考察では、どのくらい頻繁に確定利益の発生させたいか、希望によって利確幅を設定する作戦を考えました。同じような手法がSSOでも通用すると考えています。

こちらの作戦については日次ベースの下落率の試算が完成次第、記事にしたいと思います。

考察③
  • 自動売買においては、確定利益が発生する頻度から利確幅を決定する方法がある。

総括

  • バックテストの結果から、SSOの利確幅は大きいほどリターンが大きくなることがわかった。これは過去チャートが大きく上昇しているためであり、TQQQと同様。
  • バックテストの期間損益は、実際より小さい可能性があるが、利確幅の収益比較としては正しい結果を表していると考えられる。
  • 自動売買において、最大のリターンを追求すると利確幅がどこまでも大きくなってしまう。上昇相場はもちろん、横ばい、下落相場でも幅広く対応できるよう、確定利益の希望頻度から利確幅を決定する方法があると考えられる。

SSO取引停止のリスク

今回TQQQの新規取引が停止された背景として、デリバティブのカバー取引における証拠金規制の強化があります。規制はさらに強化される方向なので、TQQQ同様、SSOにも今後取引停止の可能性があります。

インヴァスト証券さんの都合もあるため未来のことはわかりませんが、国際規制の動向をチェックし、柔軟に対応できるよう心構えをしておいた方が良さそうです。

クマちゃん
クマちゃん

大丈夫かな?

サメハダ
サメハダ

油断できないね!

おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回は、SSOの期間収益のバックテスト結果をもとに、利確幅について考察しました。

TQQQと同じように、利確幅が大きい方がリターンが高いという結果がわかり、まずは予想通りで安心しました。

次は、過去の下落率から利確幅の金額を求めたいと思います。基本的には、TQQQと同じような考え方で大丈夫だろうと踏んでいます。

今回の内容が少しでもお役に立てばうれしく思います。ではまた!

フグっち
フグっち

最後まで読んでくれてありがとうございます!

トライオートETF

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