こんにちは、サメハダです。
今回はプログラミング言語「R」を使って株価を取得する方法をご紹介します。
Rは統計分析が得意で、トライオートETFの人気銘柄であるTQQQなどの価格も瞬時に取れちゃいます。
今回の記事は次のような方へ向けた内容となっています。
- トライオートETFをやっている、またはこれからやろうとしている
- データ分析に興味があるけど、何から始めたらよいかわからない
- Rで株価を取得する方法が知りたい
分析してわかった結果を発表するというよりは、Rの簡単な使い方についてご紹介しますので、お気軽にお楽しみください。

R言語に挑戦!
結論:Rを使ってTQQQの価格を取得した結果
このような直近の価格チャートが作成できます。

ソースコードはこちらです。全部でたったの5行です。
#①quantmodパッケージをインストールする
install.packages("quantmod")
library(quantmod)
#②getSymbol関数でチャートデータを取得する
a<-getSymbols("TQQQ",auto.assign=FALSE)
#③取得したデータを確認する
head(a)
#④終値をグラフに描画する
plot(a$TQQQ.Close)

#の行は「コメントアウト」というプログラムに反映しないメモ書きだよ!
あとで見返した時に便利だけど、記入するかはお好みでね!
R言語とはどんなプログラム?
Rとは
R言語は統計解析向けのプログラミング言語です。登場したのは1990年代前半で約30年という長めの歴史があります。オープンソースソフトウェアなので、誰でも無料で使うことができます。

Rでできること
R言語でできることは、統計解析・検定、グラフ描写、テキストマイングなどです。パッケージと呼ばれる、便利機能の詰め合わせパックのようなものが数万種類あるため、高度な分析が簡単にできます。
Pythonとの比較
Rと出来ることが似ている言語にPythonがあります。Rは統計分析がメインですが、Pythonはライブラリと呼ばれる詰め合わせパックがさらに充実。Web系の操作を組み合わせた、幅広い分析が可能です。機械学習、ディープラーニングといったAI分野では、Pythonを利用する人が多数を占めている印象ですね。
一方、データサイエンスの分野では、RやSASといったデータベース系の統計分析プログラミングが根強い人気です。簡単な分析であれば機能に差はないため、慣れや使い勝手などをもとに自分の好みで選ぶのが一般的です。

現場からは以上です(キリッ
R言語の始め方
PCへインストールして使用します。インストール方法はネットや書籍でたくさん紹介されているので、今回は割愛。
わたしはRとRStudioを使っていますが、インストールは手順が少なく数分で終わりました。個人的にRはPythonより直感的に操作できる点が気に入っています。
書籍で学ぶ場合のオススメは、マイナビ出版『みんなのR 第2版』です。内容が網羅的で、解説が丁寧です。カラーページが多いのでメリハリがあって飽きにくいですよ。
今回のやりたいこと
今回は株価を取得してグラフ化することが目的です。
目的に特化して、とにかくコードが短くなるように必要最低限の記述を目指します。
実際のプログラム
ソースコード全体(再掲)
完成したソースコードはこちらです。#がついている行はコメントです。①~④の働きについて簡単にご説明します。
#①quantmodパッケージをインストールする
install.packages("quantmod")
library(quantmod)
#②getSymbol関数でチャートデータを取得する
a<-getSymbols("TQQQ",auto.assign=FALSE)
#③取得したデータを確認する
head(a)
#④終値をグラフに描画する
plot(a$TQQQ.Close)
ソースコードの説明
①quantmodパッケージをインストールする
#①quantmodパッケージをインストールする
install.packages("quantmod")
library(quantmod)
quantmod という金融データの操作ができるパッケージをインストールします。
install.packages(“quantmod”) でPCへパッケージをインストールし、毎回使う際に、library(quantmod) で機能を呼び出して使います。
一度インストール( install.packages )しておけば、それ以降使うときは呼び出す( library )だけでOKです。
この記述自体は呪文みたいなものだと思ってください。
②getSymbol関数でチャートデータを取得する
#②getSymbol関数でチャートデータを取得する
a<-getSymbols("TQQQ",auto.assign=FALSE)
getSymbols 関数を使って、TQQQのチャートデータを呼び出しています。
auto.assign=FALSE は自動でオブジェクトに代入せず、自分で代入するということみたいですが、特に重要でないのでムシしましょう。
データは a という箱に格納しました。
③取得したデータを一度確認する
#③取得したデータを確認する
head(a)
head(a) とすると a の中身を確認できます。表示されるのは最初の6行です。実行すると下記の通り正しくデータが取得され、aに格納されていることがわかります。
> head(a)
TQQQ.Open TQQQ.High TQQQ.Low TQQQ.Close TQQQ.Volume TQQQ.Adjusted
2010-02-11 0.813750 0.869792 0.811146 0.865104 1728000 0.862942
2010-02-12 0.841563 0.876146 0.836667 0.868646 4300800 0.866475
2010-02-16 0.889063 0.904375 0.875104 0.902292 4809600 0.900037
2010-02-17 0.914375 0.917813 0.900625 0.917604 9590400 0.915311
2010-02-18 0.916667 0.940521 0.911146 0.935000 19430400 0.932663
2010-02-19 0.928646 0.947188 0.921563 0.935000 23241600 0.932663
> View(a)
④終値をグラフとして描画する
#④終値をグラフに描画する
plot(a$TQQQ.Close)
plot を使うとグラフを描画することができます。

ここまでがグラフ描画までの(おそらく)最短ステップです。
①の準備と③の確認は省略可能ですので、実際は②と④の記述だけでグラフ描画が可能です。

これが基本形だね!
応用すると
SSOの場合
ティッカーを変えると別の銘柄のグラフが描画できます。
b<-getSymbols("SSO",auto.assign=FALSE)
plot(b$SSO.Close)

QQQの場合
銘柄をQQQに変更します。さらに、開始を2021年1月1日からにしてみます。
c<-getSymbols("QQQ",from="2021/01/01",auto.assign=FALSE)
plot(c$QQQ.Close)

金融データ端末のように使う
chartSeries 関数を使えば、チャートがブルームバーグ端末のような見た目になります。出来高なども表示でき、より多機能に使えます。
chartSeries(c)
addBBands()
addMACD()


カッコイイ!
Rのデータ分析は投資戦略に大活躍する
Rを使った価格データの取得方法の基本形がわかりました。
価格データをスクレイピングによって取得することで、常に最新の時系列データ使った分析ができ良いですね。やはりプログラミングと証券分析は相性が良いです。
今後はプログラムをどんどん進化させて、よりおもしろい分析に挑戦したいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はRを使った株価データの取得方法についてご紹介しました。
普段のデータ分析はエクセル関数やVBAを使ったものが多いのですが、今後はRを使った分析も増やしていきたいと思います。
プログラミングでできることが増えるのは本当に楽しいですね。
今回は以上です。ではまた!
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